無症候性肝数値上昇

今回は元気食欲に問題はないけど血液検査で肝臓の数字に異常があったわんちゃんの紹介です。

フィラリア検査の時に採血をしますので、この時に一緒に健康診断をされる事が春だと多いですがその時に見つかりました。

正常が100ぐらいのところその子は400程と軽度〜中程度の高値でした。

レントゲン、エコーを行い肝臓含めて問題ないことを確認しました。

肝臓以外の事でも2次的に肝臓の数値が上がる事があるので、そこはしっかりと見ておきましょう。

そこで特に問題はなかったので、そこで初めて無症候性肝数値上昇と診断できました。

(そうなんです、診断するのって意外とステップが必要なんです。)

診断したらあとは症状出てないけど、どこまで治療をしていくかです。

投薬したら多分良くなるとは思いますが、生涯飲まないといけないのでご飯で良くなるかを試してみました。

その時に使うのは低脂肪ご飯かダイエット用のご飯を使うのですが、今回は低脂肪ご飯をスタートしました。

遅くとも3ヶ月後に検査してその時に良くなってなければダイエット用に切り替える事としました。

幸い3ヶ月後には肝数値は良くなっていたので、今後は他社さんの低脂肪ご飯でも維持できるか、そのままのご飯で維持していくかをオーナー様に決めてもらいました。

このように健康診断してみないと分からないことは沢山あるので、症状が出ないうちに予防医療をしていきましょう。

新浦安ペットクリニック

片桐浩基

この記事を書いた人

片桐浩基

日本大学獣医内科学研修室卒業後、東京大学動物医療センター外科系研修を修了。その後、千葉県鈴木犬猫病院の勤務医として診療にあたる傍ら2022年からは日本小動物医療センター画像診断科研修医を務める。2023年、千葉県浦安市に「新浦安ペットクリニック」を開院する。
資格:JAHA総合臨床医・獣医腎泌尿器学会認定医・ペット栄養管理士