膀胱腫瘍

今回は高齢の猫ちゃんの血尿を主訴に来院した子の紹介です。エコー検査をすると膀胱内に肉肉しいものが映りました。

針の検査を安易にしたい所ですが、膀胱の腫瘍は移行上皮癌という種類のものが多く、厄介なことに針を刺入したせいで播種してしまう可能性があるので安易に針の検査はできません。カテーテルから細胞を採取し移行上皮癌の診断がつきましたので、投薬を開始しました。

幸い腫瘍は小さくなってくれました。

今後は高齢の猫ちゃんということもあり腎臓もやや弱ってきているので定期的な検査で副作用との兼ね合いを診ていきたいと思います。

新浦安ペットクリニック

片桐浩基

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片桐浩基

日本大学獣医内科学研修室卒業後、東京大学動物医療センター外科系研修を修了。その後、千葉県鈴木犬猫病院の勤務医として診療にあたる傍ら2022年からは日本小動物医療センター画像診断科研修医を務める。2023年、千葉県浦安市に「新浦安ペットクリニック」を開院する。
資格:JAHA総合臨床医・獣医腎泌尿器学会認定医・ペット栄養管理士