誤嚥性肺炎

吐いてから元気がないとのことで来院した子です。確かに身体検査中にも苦しそうで一生懸命に呼吸をしていました。こういう時にすぐにレントゲン検査を行いたいですが、検査中に容体が急変する場合もあるため酸素をかかせながら慎重に素早く検査を行います。

レントゲン検査をしてみると

このように映りました。

バンザイしてる状態で撮影していますので、左側がワンちゃんの右側になります。本来レントゲン検査は空気が黒く映ります。

真ん中に見える楕円形の物が心臓になりますので、心臓の右側に白く映っているのでそこの部分が空気が入ってない部分になります。

吐いてから呼吸が苦しそうという稟告もあるので誤嚥性肺炎を1番に疑い治療を進めました。

幸い投薬に反応してくれてすぐにご飯を食べてくれました。

投薬して1週間後のレントゲンです。

心臓のシルエットが見やすくなったと思います。

むせてから急に元気がない

薬を無理矢理飲ませてから元気がない

などは誤嚥性肺炎の可能性があるのですぐに治療していきましょう。

新浦安ペットクリニック

片桐浩基

この記事を書いた人

片桐浩基

日本大学獣医内科学研修室卒業後、東京大学動物医療センター外科系研修を修了。その後、千葉県鈴木犬猫病院の勤務医として診療にあたる傍ら2022年からは日本小動物医療センター画像診断科研修医を務める。2023年、千葉県浦安市に「新浦安ペットクリニック」を開院する。
資格:JAHA総合臨床医・獣医腎泌尿器学会認定医・ペット栄養管理士